2019年5月3日金曜日

当たり前な事は把握しにくい事は把握しにくい

日本は新しい時代『令和』なりました。フェルデン下町もグループレッスンを近々再開していきますのでよろしくお願いいたします。

フェルデンクライス博士の最後の著書で“Elusive Obvious”という本があります。

不思議な題名ですね。
Elusiveは、とらえどころがないとか曖昧であるとかそんな意味です。
Obviousは、よく見える、明白、明瞭といった意味です。

私の尊敬しているフェルデンクライスプラクティショナーの先輩はこの題名を「当たり前の事は把握しにくい」と訳していますが、素晴らしい妙訳だと思います。

私たちが当たり前‘obvious’ の様に思っていることも、それがどんなものであるかは実はよくわかっていない‘elusive' な事が多いです。

前にブログでふれた「健康」や「習慣」もそんなものです。

私たちがいま生きていることも実に不可思議なもので、この時代に人として生まれて、この地球上で、ある人と出会って、家族や友人同士になるとか偶然とは思えない奇跡のようなものだと思います。

ところがその事に慣れて、生活していることや環境が‘当たり前’のように感じてしまうと、だんだんそれを大切にしなくなってしまったり、丁寧じゃなく扱ってしまったり、雑に生きてしまったりするのかもしれません。

実は全く当たり前ではないのに。。

私たちの普段の行動も、当たり前の様にこなしていて、実はどのようにやっているか自分で気づいていないことが多いです。

フェルデンクライスでは身体がどのように動いているかなど、今に注意を向けていきます。

丁寧に動いて感じていると、徐々にどのようにやっているか感じられてきます。そうすると心地よく、動きの範囲や容易さが大きくなるということも起こってきます。

色々なものが明晰になったような感じがするかもしれません。普遍的な道理の様なものをなにかわかったような気がするかもしれません。例えば呼吸はこんなものだとか、この動きはこれか!とか

それもとらえどころのないもので、なにかわかった気になっても全然わかっていなかった、まだ先があったと言うこともよくあります。

でも、その気づいたことを一つの答えであると固定しないで好奇心を開いていると、留まらずどんどん学び続けていくことができます。それはとても楽しく、面白い作業なんです。

あらかじめ答えがある訳ではありません。でもそんな過程を通して、明らかで当たり前‘obvious' になったことは、当初の当たり前‘obvious' とは全く違ったものになっていると思いませんか。

そんなことを一緒にはじめましょう!


フェルデン下町

フェルデンクライス下町オンラインレッスン 今後の予定

自分のスペースでゆったりと身体に向き合ってみませんか。 フェルデンクライスのグループレッスンに見本はなくリラックスする中で、指導者の言葉により動いていくもので、こ自宅でするオンラインレッスンはいい面もあると、何回かオンラインで教えてみて感じました。 ...